はじめて、ご自身の性別を意識した時のことを覚えていますか。
私は、覚えていません。
私が幼い頃は、「女の子らしく」「女の子だから」という言葉をよく耳にしながら育ちました。
それは、祖父母と一緒に暮らしてきたことや田舎の環境もあったかもしれません。

女の子だから、スカートを履きます。
女の子だから、料理ができて当たり前。
私にとってそのことは前向きに捉えられていましたが、そんな言葉や風潮を息苦しく感じてきた人もいると思います。

日本では1980年代後半から、いわゆる女性の社会進出が進み男女平等の声が高まる時代となりました。
昨今では、LGBTQという言葉も日常的に使われるようになり、体の性だけでなく心の性にも目が向けられるようになりましたよね。
実際に、私の友人にもゲイやバイセクシャルの方がいます。

ところで、私は今新しい命を授かっており、これから生まれてくる我が子の幸せを願って止みません。
そんな自分の子も、成長していくにあたって自身の性について違和感を感じたり、性別によって差別を受けたりすることがあるかもしれません。

そんな時、できるだけ一人で抱え込まず、心を打ち明けられる相手や場所があることを切に望みます。
今では、インターネットで検索すると様々な情報を得られる時代。
自分に合った窓口を見つけられる一助になれると、幸いです。
⚫ 認定NPO法人 虹色ダイバーシティ
LGBTQ相談先リスト
https://nijiirodiversity.jp/513/
⚫ Ally Teacher’s School より
https://allyteachers.org/consultation

また、本人だけでなく周りにいる人たち、私たち自身が性に関する多様な価値観を認め合えることが大切だと感じます。
「女だから」「男だから」という無意識の思い込みに、傷付く人もいるということ。
性に関することだけでなく、一人ひとりの相手を想った言葉がけや心遣いが、優しい世界のために自分ができる細やかなことではないでしょうか。
最後に、今気になっている方々をご紹介します。
⚫ シオリーヌ(大貫詩織)さん
https://shiorine.rine-inc.jp/
助産師であり性教育YouTuberであるシオリーヌさんは「性の話を、もっと気軽にオープンに」をテーマに、性教育に関する講演や性の知識を学べるイベント等の講師をされています。
YouTube動画も見やすく興味深い内容でしたので、私もまた視野を広げていきたいです。
⚫ にじいろさん
https://x.com/beingiscare
元養護教諭で、今は性教育講師をされています。
書籍「10代の妊娠」を出版され、性教育の大切さを伝えていらっしゃいます。
色んな見方や考え方を知ることや新しい価値観を認め合えることは、何より自分自身の豊かさにつながると思います。
心優しい世界が、広がりますように。

文 / sakurako araki
写真 / 松永奈々