私の心がときめく瞬間は、
パッションが伝わってくる、美しくてカラフルなモノと出会った時だ。

どんな想いで、どんな人が作ったか?

見えないけれど、確実にそこにあるもの。
そのパワーに触れたとき、私の心はトキメキ、震える。

私は、ファッションが大好き。
特に “色を取り入れた”コーディネートで理想のスタイルが完成すると、
最高の喜びを感じる。

でも、理想のスタイルを完成させるためには沢山のアイテムが必要で、
それらを揃えることはなかなか容易ではない。

「〇〇がないから、理想のスタイルにならない」という葛藤が私を幾度となく苦しめた。

そんな悩みを解決するかのごとく、
世の中ではファストファッションが登場し、
安くて可愛いグッズが簡単に手に入るようになった。

私も理想のスタイルを叶えることが可能になり、
めでたくこれで “葛藤”から解放されたはずだった。

なのに、何故か…
心が、満たされない…

理由はわからないまま、時だけが過ぎていった。

そんなある日、私は知人を通して “ザ・トゥルー・コスト”という映画を観た。

衝撃をうけた。
心は掻き乱され、ざわつきは一週間おさまらなかった。

私がファストファッションでも”心が満たされなかった理由”

それは、自分のファッションが、
何かの犠牲の上に成り立つファッションだったからだ。

そんなの、心から喜べるはずがない。
私は「みんなが幸せになれるファッションを叶えたい!」

足りないものを埋め続ける消費型のファッションではなく、
あるものを活かす、循環型のファッションを実現しよう!

そう、強く思うようになった。

そこで私は、まずはアクセサリーデザイナーになり、
海洋汚染の問題になっている海洋プラスチックを拾い集めて、
それらをパーツにして製作し始めた。

そんな私の活動を少しずつだが応援してくれる人も出てきて、
まずはこの道でやっていこう!と決めた時、カエルデザインさんのピアスと出会った。

それはまさにパッションが伝わってくる、
美しくてカラフルなモノとの出会いだった。

「見えないけれど確実にそこにあるモノ」

カエルデザインさんの、海洋汚染問題を伝えたい、というパッションが、
美しくカラフルなアクセサリーを通してビジビシと伝わってきて、
私の心はトキメキ、震えた。

「同じ想いの人がいる」

それは、私にとっても勇気づけられる出来事だった。

ファッションは、アイデンティティを表現するツール。

だから私はアクセサリーデザイナーとして、
循環型のファッション実現にむけて、
これからも在るものを活かしたアクセサリーを作り続けるし、

手に取るもの、身に纏うものは、
「みんなが幸せになれるモノ」を選び続けたいと思う。

世界を、地球を、笑顔にするファッション。
それが私のパッションだ。

カエルデザイン

カエルデザインは、様々な障がいを持つ人たちとともに、廃棄され海岸に漂着した海洋プラスチックやフラワーロス(廃棄花)などを回収し、アクセサリーなどに加工する、アップサイクルブランドです。
https://kaerudesign.net/

写真 / 松永奈々